鎌倉挽歌(和歌七首)


鎌倉の 見越しの崎の 岩崩えの
君が悔ゆべき 心は持たじ

東歌(万葉集十四3365)


いにしへの 倭文の苧環 繰りかへし
昔を今に なすよしも哉

静(伊勢物語三十二段)


大海の 磯もとどろに 寄する波
われて砕けて さけて散るかも

源実朝「金槐和歌集」


東路の 磯山風の 絶間より
波さへ花の 面影に立つ

阿仏尼「十六夜日記」


思い出づる かひこそなけれ 岩清水
おなじ流れの 末もなき身は

後深草院二条「とはずがたり」


待てしばし 死出の山辺の 旅の道
同じく越えて 憂き世語らん

北条基時(太平記)


春深き 跡哀れなる 苔の上の
花に残れる 雪の下道

尭恵「北国紀行」


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