鐙摺の不整合(撮影:2008年4月30日)


1)逗子海岸。海岸線に沿って国道134号線が走っています。


2)国道134号線の渚橋交差点。右折すると神奈川県道207号線へ入ります。


3)渚橋から、レストラン「デニーズ」を望む。


4)渚橋から、逗子市浄水管理センターを望む。


5)渚橋交差点から県道を葉山港方面へ少し進むと、右手に崖が見えます。


6)この崖に、神奈川県の天然記念物に指定された「鐙摺の不整合」があります。


7)神奈川県指定天然記念物『鐙摺の不整合』の案内板。


8)図解。

ここは三浦半島でいちばん古い層の上に、これより若い逗子層が傾斜不整合の関係で重なっている露頭で、「鐙摺(あぶずり)の不整合」として、古くから知られているところです。

右下方から、左上方に向ってみとめられる凹凸に富んだ不整合面を境として、逗子層は北に緩く傾いているが、葉山層はほとんど垂直に近い傾斜を示していることから、葉山層堆積後、逗子層堆積前に大きな地殻変動のあったことがうかがわれ、関東地方の生いたちを知る上で貴重な資料とされています。

不整合面のすぐ上には、葉山層の砂岩・泥岩などの礫からできている基底礫岩がみとめられ、ミウラニシキその他の貝化石が多数含まれています。


9)左上から右下へ走る不整合面。下が葉山層、上が逗子層になります。


10)葉山層。砂岩のようです。


11)逗子層基底の礫岩層。葉山層が砕けた礫や貝化石などを含みます。


12)逗子層。シルト岩(粒子の粗い泥岩)とされます。


13)県道へ戻り、崖の脇から渚橋交差点方向を振り返ります。


14)県道を葉山港方面へさらに進み、海側へ出て、浄水管理センターへ入ります。


15)浄水管理センターの敷地内に、柵で囲まれたプール状の場所があります。

浄水管理センター建設の際に磯の大半が埋められましたが、その一角を埋めずにプール状にして、逗子市指定文化財として保存してあります。毎年草刈りや清掃などの整備をおこなっていますが、すぐに苔や落葉、草などに覆われてしまうため、はっきりと地層面を観察することは難しい状況です。


16)逗子市指定天然記念物『鐙摺の不整合』の案内板。


17)図解。

上下に重なる地層の堆積した時代にへだたりがあるとき、二つの地層は不整合であるといい、不整合面で分けられます。

今からおよそ2500万年前の昔、このあたりの海底に土砂が堆積して葉山層ができました。これが地殻変動によって陸上に現われ、侵食を受けた後、およそ1500万年前、再び海底に沈み、上に逗子層が堆積しました。

こうしてできた葉山層と逗子層との不整合が「鐙摺(あぶずり)の不整合」で、このかこいの中にその露頭が見られます。

逗子層の基底に貝の化石を含む礫岩があり、これと葉山層との境に不整合面が複雑な線として観察できます。


18)プールの底の露頭、逗子層側。


19)プールの底の露頭、葉山層側。


20)浄水管理センターから、逗子の入り江と披露山を望む。


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