城ヶ島東部の地層(撮影:2008年5月22日)


1)城ヶ島の東部は、神奈川県立城ヶ島公園として整備されています。


2)ウミウ展望台前の『城ヶ島のウミウ、ヒメウ及びクロサギの生息地』の案内板。

城ヶ島の南側、太平洋の荒波を受ける断崖は高さ約三十メートル、幅二キロメートルに及び、自然景観もよく残されている。この崖の中ほどやや東に位置する赤羽根海岸周辺には、崖面の岩棚や割目にウミウ、ヒメウ、それにクロサギが生息することでよく知られている。

ウミウとヒメウはウの仲間で、夏期は北日本などの冷涼な地域で繁殖し、冬季は温暖な地方へ南下して冬を過ごす。城ヶ島においては、例年十月末頃から渡来し、少数のヒメウのほか、最盛期のウミウは千数百羽を数え壮観を呈するが、やがて春になると北へ帰っていく。一方、クロサギは南方系のサギで、太平洋側では房総半島や城ヶ島を生息の北限域とする。体は黒く見えるが、くちばしと足が長くて黄色がかるので、全体黒色に見えるウミウやヒメウと区別できる。

城ヶ島赤羽根海岸周辺は、往時よりもウミウの渡来数が減少しているが、なお関東地方最大規模の渡来地として重要であり、またクロサギの太平洋分布北限地の一つとして学術上きわめて貴重である。


3)赤羽根海岸南東の海蝕崖(三浦層群初音層と関東ロームの不整合)。


4)赤羽根海岸南東の海蝕崖(三浦層群初音層と関東ロームの不整合)。


5)城ヶ島公園の公園事務所前。


6)城ヶ島公園の案内図。


7)安房崎へ向かって、公園内を東に進みます。


8)公園東端の第二展望台へ上ります。


9)第二展望台から西を振り返ります。白い建物は第一展望台です。


10)第二展望台から、城ヶ島大橋を望む。


11)第二展望台から、「通り矢の不整合」の露頭を望む。


12)第二展望台から、安房崎灯台を望む。


13)第二展望台から、安房崎灯台南西の岩場を望む。


14)展望台のある高台から、海岸へ下ります。


15)安房崎の岩場。


16)灰色のシルト層と黒色のスコリア層の互層(安房崎、三浦層群三崎層)。

シルト(砂泥)とは、砂より細かく、粘土より粗い砕屑物です。

スコリア(岩滓)とは、火山噴出物の一種で、塊状で多孔質のもののうち暗色のものです。主に玄武岩質のマグマが噴火の際に地下深部から上昇し、減圧することによってマグマに溶解していた水などの揮発成分が発泡したため多孔質となったものです。


17)流れのように見える堆積模様(安房崎、三浦層群三崎層)。


18)正断層(安房崎、三浦層群三崎層)。

正断層とは、傾斜した破断面を境に、上側の部分が下側の部分から滑り落ちるような方向に動いている断層です。水平方向に引張応力がかかっている場所に存在します。


19)細切れの断層(安房崎、三浦層群三崎層)。


20)野菜畑のような堆積模様(安房崎、三浦層群三崎層)。


21)水っ垂れの断層。橋のあたりを境に、地層の傾斜が逆転しています。


22)水っ垂れは、安房崎から亀ノ子島へ抜ける通路ですが、立入禁止です。


23)右側の小丘が、亀ノ子島です。防波堤の奥に露頭が見えています。


24)島の中央から回り込んで、ようやく亀ノ子島の露頭にたどりつきました。


25)コンボリュートラミナ(亀ノ子島、三浦層群三崎層)。

コンボリュートラミナ(渦巻状葉理)とは、未固結堆積物からの急激な脱水に伴って形成される、葉理の乱れた構造です。地震等により軟弱な地層で脱水現象が起きと、脱水は上方へと向かい、軟弱な地層を構成している粒子が引きずられて上方に伸びるように乱されます。

類似の構造としてスランプ構造がありますが、こちらは上面が海底地滑りなどでずれた時に、下側の地層が引きずられてできる構造です。したがって、引き伸ばしが上方へ向かっている場合はコンボリュートラミナ、横方向に向かっている場合はスランプ構造であると識別されます。

亀ノ子島の露頭では、先ず石灰質砂岩が堆積し、それがコンボリュートラミナを作った後に上部が浸食され、その上に現在の下の地層が堆積し、最後に全体が逆転したとされます。


26)コンボリュートラミナ(亀ノ子島、三浦層群三崎層)。


27)スランプ構造(亀ノ子島、三浦層群三崎層)。


28)亀ノ子島から、水っ垂れと安房崎を望みます。


前編「城ヶ島西部の地層」もご参照ください。


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