北条氏常盤亭跡(撮影:2009年1月6日)


長谷トンネル(鎌倉市役所通り)

1)鎌倉駅西口から市役所通りを西に進んで、長谷トンネルを抜けます。


鎌倉市役所通り標識

2)『市役所通り』の標識。


北条氏常盤亭跡付近(鎌倉市役所通り)

3)長谷トンネルを振り返ります。道路の左側に、フェンスが見えます。


標柱と説明板(北条氏常盤亭跡)

4)フェンスの中に、標柱と説明板が立っています。


標柱(北条氏常盤亭跡)

5)『鎌倉市歴史的風土保存区域』の標柱。


北条氏常盤亭跡説明板

6)鎌倉市教育委員会『国指定史跡、北条氏常盤亭跡』説明板

北条氏常盤亭跡は、鎌倉切通の一つである大仏切通の北に接する要所として、鎌倉時代に第七代執権北条政村などの北条一族の有力者が別邸をかまえていたことが、『吾妻鏡』などの文献により知られています。

昭和五十二年(1977年)の発掘調査によって建物跡が確認されてその存在が証明されたため、鎌倉時代の武家屋敷跡をとどめる貴重な遺跡として国の史跡に指定されています。

史跡内は、山や谷を切り開いてつくった平地に門柱跡や「やぐら」、法華堂跡と伝えられている場所があり、歴史的にもきわめて貴重な史跡です。


北条氏常盤亭跡範囲図

6a)説明板の『国指定史跡範囲図』。憶測を含め、地名を付記します。


●文化庁『北条氏常盤亭跡』解説文(昭和五十三年)

鎌倉の七切通の一つである大仏切通(国指定史跡)の北方台地を西北方に廻り切った一帯は「常盤」とよばれ、現在もなお大部分が水田及び畑地である奥深い谷戸がいくつも南に向かって開いている。

この「常盤」の地が、鎌倉時代に北条氏一族中の有力者が所領とし、その邸宅を構えていた、『吾妻鏡』『建治三年記』『新後撰和歌集』に見える「常葉」「常磐」「常盤」の地であることは疑いない。

そして、この地の東半分の谷奥には、現に小字「御所の内」の地名が残り、『新編相模国風土記稿』をはじめ近世の地誌類はいずれも北条義時の子で執権・連署をつとめた北条政村の常盤の邸宅が営まれたと詳説し、また西半分には小字「殿入」という地名が残り、同『風土記稿』は政村の甥で連署をつとめた北条義政の邸宅があったという伝えを掲げている。

勿論、政村邸にせよ、義政邸にせよ、現在の特定場所を明示することは文献的に不可能であるが、他の切通にも北条氏の有力な一族の邸宅を配した事実とも考えあわせると、この鎌倉防衛上の要地である常盤の地に政村、時村や時茂、時範、範貞等のいわゆる常盤一族の邸宅が営まれたことは確実なのである。

現在の常盤の地は、谷戸の多くが幾つかの段差に人工的に造成されたと思われる平坦地に区切られており、「タチンダイ(館の台)」とよばれる谷戸の奥地には表面観察だけでも二、三の保存度のよい「やぐら」が見られ、その西隣の「法華堂」とよばれる谷戸の奥には明らかに方形に岩盤を切り開いた空間と門扉の痕跡があり、更にこれらの谷戸の裏山には堅堀や腰曲輪など城塞的造成の跡も見受けられる。

また昭和五十二年(1977年)、「御所の内」谷戸で行なわれた宅地造成の事前発掘調査の結果、五間×三間の礎石を有する東西棟建物跡やその他の柱穴・溝・井戸等を検出するとともに、鎌倉時代のものと推定される上質の石製硯・金銅製水滴・滑石製印判・骨製骰子・青(白)磁片等の注目すべき遺物が出土したが、このような発掘調査の所見によっても、今後この常盤の地一帯の発掘調査に寄せる期待は大きい。

北条氏常盤亭跡は、もとより解明すべき課題は山積するが、従来一例も明らかにされていない北条氏邸宅の実態を知るために貴重な遺跡であるばかりでなく、ひいては鎌倉時代中期の政治史や文化史を考える上で欠くことのできない重要な遺跡である。


谷戸の草地と林(北条氏常盤亭跡)

7)タチンダイ下の草地と林。以前は、セリの生える湿地だったそうです。


谷戸の草地と林(北条氏常盤亭跡)

8)タチンダイ下の草地と林。


タチンダイ道標(北条氏常盤亭跡)

9)『タチンダイ』の道標。


タチンダイ道標(北条氏常盤亭跡)

10)道標の横に、斜面を登る道があります。


谷戸の奥(北条氏常盤亭跡)

11)道の続いている方向を、下から眺めます。


タチンダイ(北条氏常盤亭跡)

12)斜面を登ると、タチンダイに出ました。「館の建つ高台」と解釈されます。


タチンダイの崖(北条氏常盤亭跡)

13)タチンダイの西側の崖。


タチンダイの崖(北条氏常盤亭跡)

14)タチンダイの西側の崖。岩盤を切り開いて、平坦地が造成されました。


タチンダイのやぐら(北条氏常盤亭跡)

15)タチンダイの北側の崖にある「やぐら」。横穴墓地とされます。


タチンダイのやぐら(北条氏常盤亭跡)

16)タチンダイの北側の崖にある「やぐら」。下が埋もれています。


タチンダイのやぐら(北条氏常盤亭跡)

17)タチンダイの北側の崖にある「やぐら」。


タチンダイ(北条氏常盤亭跡)

18)タチンダイの奥から、南の入口方向を眺めます。


タチンダイ(北条氏常盤亭跡)

19)タチンダイの奥から、南西角の方向を眺めます。


北条氏常盤亭跡付近(鎌倉市役所通り)

20)タチンダイ谷戸を出て、市役所通りを西に進むと、フェンスが並んでいます。


谷戸の草地と林(北条氏常盤亭跡)

21)フェンスの奥に、草地と林が続きます。ここはたぶん、法華堂谷戸付近です。


ネッツトヨトタ神奈川

22)ネッツトヨタ神奈川。横の路地を入ると、たぶん御所ノ内谷戸です。


谷戸の石段(北条氏常盤亭跡)

23)谷戸の奥へ進むと、整備された石段が斜面を登ります。


稜線からの眺望(北条氏常盤亭跡)

24)野村総合研究所跡地の西側の稜線に出ました。


石段のシダ(北条氏常盤亭跡)

25)登ってきた石段を降り、市役所通りへ戻ります。


仲ノ坂交差点(鎌倉市役所通り)

26)市役所通りの「仲ノ坂」交差点から、西方を望みます。

市役所通りは、この先の「八雲神社前」交差点で、神奈川県道32号線に接続します。県道32号線は、おおむね、大仏切通ないし深沢切通の経路をなぞっています。


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