三ッ池公園のコリア庭園(撮影:2009年3月2日)


コリア庭園

1)横浜市鶴見区の三ッ池公園の中に、コリア庭園があります。


コリア庭園の案内板

2)案内板に目を通しましょう。


コリア庭園の案内板

3)『コリア庭園』案内板

コリア庭園は、神奈川県と韓国・京畿道との友好提携(1990年4月)を記念し、在日韓国・朝鮮人の方々が「故郷」を感じ、また多くの県民が朝鮮半島の文化への関心と理解を深める場となるよう整備しました。

この庭園は、両班(ヤンパン:地方の豪族)の代表的な建築と庭園の様式を取り入れて造ったもので、前苑・前庭・主庭・後庭・後苑の五つ空間により構成されています。

庭園の入口部にあたる前苑には、チャンスンやソッテを建て、村の繁栄を祈願する祭儀空間となっています。

正門周辺の前庭には、周辺の気を集めるといわれるエンジュを植え、その傍らには陰石と陽石を設置し、陰陽を象徴化した方池円島を造成しました。

主庭は、別堂「通友齋」を中心として、渓流・半月池・亀形山・六角亭「観自亭」からなり、塀の外部となる自然林には石燈を建て、寺院に見立てた情景を創り出しています。

後園には花階を造成し、煙家・景石・石池の他にチャントッテを設置しました。

後苑には、祭壇石(陰型)・立石(陽型)・支石(陰陽和合型)などで巨石文化を表現するための神苑を造り、山麓には天池(卵池)と古代の草亭を築きました。

これらの空間を結ぶのが水の流れです。後苑の井字型井戸から湧き出す水は、龍象曲水形の遣水と二段の滝をつなぎ、天池(卵池)と半月池を経て、前庭の方池円島へ流れています。

この庭園を取り囲む塀は、塀の原形である磐境石から始まり、石塀・土塀・土石塀と変化させながら塀の変遷を表現し、花階の後には朝鮮時代に好まれた花草模様のレンガ塀を築きました。

別堂「通友齋」と六角亭「観自亭」周辺の庭の名前は、自然と共に生きながら心を育て上げる場所という意味で「観自庭」と命名しました。

この庭園事業にあたっては、設計・施工に際し韓国造景家の監修のもとに、京畿道の全面的な協力を得るとともに、建物の瓦や扁額、燈籠等の石造物、庭園石等の韓国特有の資材の寄贈を受けたものです。


ヘテ石(コリア庭園)

4)前苑の「ヘテ石」。


●『ヘテ石』説明板

ヘテとは想像上の動物の名前で、物事の是非善悪を見分けることが出来るという。人が戦うのを見れば邪悪な方を角で突き、人が議論するのを聞けばその不正な方を咬むという。また、入口の方向と境界を提示する機能を持ち、火災や災禍を避ける神獣とも考えられ、宮殿の前に設置したりした。本庭園の入口に設置するのにふさわしい象徴的な造形物として設置した。


チャンスン(コリア庭園)

5)前苑の「チャンスン」。


●『チャンスン』説明板

チャンスンは先史時代において部族社会の境界として、また、部族の繁栄を象徴した立石から由来して出来た。チャンスンは石チャンスンと木チャンスンがあり、朝鮮時代(1392年以降)には村の前苑に設置した。上部に人の顔面を呪術的に彫刻し、腹部に「天下大将軍」「地下女将軍」の字を刻した。このチャンスンは京畿道広州郡中部面奄尾里の人が造ったものである。


前庭の土石塀(コリア庭園)

6)前庭の土石塀。


前庭の土石塀(コリア庭園)

7)前庭の土石塀。


正門(コリア庭園)

8)正門。


正門と後門(コリア庭園)

9)正門から後門を望みます。左の建物は、別堂「通友齋」です。


別堂の説明板(コリア庭園)

10)『別堂「通友齋」』説明板

朝鮮時代における両班の家は、男主人の住まいサランヂェ(外堂)と女主人のアンヂェ(内堂)、ヘランヂェ(行廊)、祠堂等が主で、外別堂、内別堂、選備間(食物の貯蔵庫)、チャントッテ、亭子等が配置されている。ここでは男主人の来客の為の空間である外別堂を建て、堂名は友好提携を記念して「通友齋」と命名した。建物の外柱には周囲の景観を詩文化した柱聨、扁額、風鈴等の接景物を配し家柄を表現した。


別堂(コリア庭園)

11)別堂「通友齋」。


別堂と主庭(コリア庭園)

12)別堂「通友齋」と主庭。


別堂と主庭(コリア庭園)

13)別堂「通友齋」と主庭。


六角亭(コリア庭園)

14)主庭の六角亭「観自亭」。亭の後に、石塀と土塀が見えます。


後庭(コリア庭園)

15)別堂「通友齋」の奥は、後庭です。「花階」と花草模様のレンガ塀が見えます。


煙家(コリア庭園)

16)後庭の「煙家」。床暖房施設「オンドル」の煙突です。


花階とレンガ塀(コリア庭園)

17)「花階」と花草模様のレンガ塀。


チャントッテ(コリア庭園)

18)後庭の「チャントッテ」。


チャントッテの説明板

19)『チャントッテ』説明板

チャントッテは台所に近い後庭に造られ、醤油・味噌・漬物の置場で家勢を表わす重要な施設である。醤油は七、八年貯蔵して使う習慣から、七個の壺に分けて入れられた。チャントッテは女性の住まいにあり、外別堂等男の住まいには設置されないが、現在でも一般家庭でよく見られ、生活の香りのする代表的な風景なので、今回特に設置した。


チャントッテの壺(コリア庭園)

20)「チャントッテ」の壺。


チャントッテの壺(コリア庭園)

21)「チャントッテ」の壺。


別堂と後門(コリア庭園)

22)別堂「通友齋」と後門。後門の手前は後庭、奥は後苑です。


後門と後苑(コリア庭園)

23)後門と後苑。門の右に、巨石が見えます。


草亭(コリア庭園)

24)後苑の「草亭」。


正門(コリア庭園)

25)最後に、庭園の内側から見た正門です。


前編「三ッ池公園」もご参照ください。


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