山手公園(撮影:2009年11月26日)


1)横浜市中区山手町、山手本通りからカトリック山手教会の角を南に入ります。


2)山手公園の北口に出ます。


●横浜市緑の協会『山手公園』

横浜には「日本初」がたくさんありますが、山手公園はわが国最初の洋式庭園です。明治三年(1870年)に横浜居留外国人の手によってつくられ80年間外国人の公園として、戦後は横浜市民のスポーツと憩いの場として親しまれて来ました。平成十六年(2004年)三月一日に文化財保護法による国の名勝に指定されました。

明治九年(1876年)に山手公園でテニスが初めてプレーされ、その当時からのテニスクラブと市営のテニスクラブとコートが合計12面あります。

カトリック山手教会の横からヒマラヤ杉に囲まれた道を辿ると、「テニス発祥記念館」があり、突き当たり左手には市営テニスコート受付「山手68番館」、右手には約30本の桜に囲まれた山手公園の「洋風あずまや」があります。ここは日本初の薩摩藩の軍楽隊が演奏した場所でもあります。

ヒマラヤ杉も英国人ブルックによりこの公園から全国に広まりました。また、山手公園は桜の大木が大きな笠のように広がり、隠れたお花見の名所でもあります。


3)北口の『日本庭球発祥之地』記念碑。


4)北口東側のテニスコート。


5)中央園路。右にテニス発祥記念館、奥に公園発祥記念碑が見えます。


6)横浜山手テニス発祥記念館。


7)横浜山手テニス発祥記念館。


8)横浜山手テニス発祥記念館南側のテニスコート。


9)『山手公園発祥120周年』記念碑。


10)『山手68番館』の案内標識。


11)山手68番館。レストハウスおよび公園詰所となっています。


12)山手68番館東側のテニスコート。


13)洋風あずまや。


14)公園の西側斜面へ降る道から、洋風あずまやのある広場を振り返ります。


●文化庁『山手公園』解説文

山手公園は、横浜開港に伴い設置された山手地区の外国人居留地において、外国側が日本政府から借地し、自らの資金により開設した外国人専用の公園である。開設の要請は慶応二年(1866年)の「慶応居留地改造及競馬場墓地等約書」以前にまでさかのぼり、開園は明治三年(1870年)であることから、明治六年(1873年)の太政官第16号による他の多くの公園に先駆けて開設された我が国最初の公園である。

公園は横浜山手の妙香寺境内の一部を充てて造成され、居留外国人は 「パブリック・ガーデン」、日本人は「山手公園」と呼び、フラワーショー、英国連隊のバンド演奏、幻灯会等の様々な催しが行われた。

その後、少数の外国人によって公園の管理費、地代等を賄うことが困難になったため、明治十一年(1878年)日本政府は居留外国人が組織する私設団体「レディース・ローンテニス・アンド・クロッケー・クラブ」(横浜婦女弄鞠社)に山手公園を貸付け、同クラブが公園の管理並びに地代の納入を行うこととなった。同クラブは公園内にテニスコートを設け、これにより山手公園は日本におけるテニス発祥の地となった。

クラブによる管理が行われていた時期には日本人は立入れなかったが、クラブへの貸与期間が大正十四年(1925年)で終了したことに伴い、公園の面積の約半分に当たる西側斜面が横浜市に無償で貸付けされることとなった。この斜面部分は関東大震災後の震災復興事業の中で近隣公園として整備され、昭和四年(1929年)、一般に開放されるようになった。

現在の山手公園を構成する主な要素には、テニスコート群、イギリス人によって日本に初めて持ち込まれたとされるヒマラヤスギ群、西側斜面の近隣公園、横浜テニス発祥記念館等がある。

これらのうち、変化に富んだ公園全体の地形及びヒマラヤスギ群は、開園当時からの形態をよく遺しており、テニスコート群は現在も市民に活発に利用され、テニス発祥の地としての機能も継承されている。

さらに、西側斜面の近隣公園は当初の地形とともに地割をよく遺し、深い緑陰に覆われた豊かな景観を呈する一方、東側においては往時と同じ地形の上に雛壇状にテニスコート群が明るく広がり、これらの性格の異なる二つの空間が中央園路沿いに並ぶ一群のヒマラヤスギによりうまく一体の風景にまとめられている。

このように、山手公園は開設当時の諸要素を多く継承するとともに、それらが一体となって現状に見る優秀な風致景観を形成しており、高い観賞上の価値を有する公園である。

以上のように、山手公園は、江戸時代から明治にかけての外国人居留地に関連して開設された我が国最初の公園という顕著な学術上の価値を有するのみならず、その公園としての景観構成は観賞上の高い価値を有することから、名勝に指定して保存を図ろうとするものである。


写真120「元町公園」もご参照ください。


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