オリュンポス十二神


■オリュンポス十二神

オリュンポス十二神は、ギリシア神話において、オリュンポス山の山頂に居住すると伝えられる十二柱の神々です。ゼウスを主神として、ヘスティア、ヘラ、ポセイドン、デメテルの四神はゼウスの姉と兄、アルテミス、アポロ、アテナ、ヘパイストス、アレス、アプロディテ、ヘルメスの七神は異なる母から生まれたゼウスの子供です。

図は、モンシオ作『オリュンポスの神々』です(Wikipediaより)。


■系譜

クロノスは父であるウラノスを追放しますが、自分も父同様、子に殺されるという予言を受けたため、子供が生まれるたびに食べてしまいました。 最後に生まれたゼウスだけは、母のレアがゼウスと偽って石をクロノスに食わせたために助かりました。ゼウスはクロノスに兄弟たちを吐き出させ、彼らと力をあわせてクロノスなどのティタンたちを倒しました。その勝利によって主神ゼウスの一族である十二神は神々の世界で卓越した地位を獲得しました。


■ゼウス

ゼウスは、神々の王であり、天候、特に雷を司る天空神です。クロノスとレアの末の子で、ハデスとポセイドンの弟です。父クロノスの腹から兄弟たちを救い出し、協力してクロノスなどのティタン神族を倒しました。支配地をめぐって二人の兄たちとくじ引きをし、天と地上との支配者となりました。正妻は姉であるヘラですが、レトやデメテル等の神々をはじめ、多くの人間とも交わっています。ローマ神話のユピテル(ジュピター)に相当します。

図は、ルーブル美術館所蔵『ベルサイユのジュピター』です(Wikipediaより)。


■ポセイドン

ポセイドンは、海洋を司る神です。地下水の支配者でもあり、泉の守護神ともされます。クロノスとレアの子で、ハデスの弟、ゼウスの兄です。ネレイデスの一人であるアンピトリテを后とし、トリトン、オリオン、ペガサスなど多数の子がいます。三叉の矛(トライデント)を武器とし、馬またはヒッポカンポスの牽く戦車に乗ります。ローマ神話のネプトゥヌス(ネプチューン)に相当します。

図は、ルーブル美術館所蔵『ネプチューン』です(Wikipediaより)。


■ヘラ

ヘラは、結婚と母性、貞節を司る女神です。クロノスとレアの娘であり、ゼウスの姉にして正妻です。クロノスがレアとの間の子を殺そうとしたため、オケアノスとテテュスがヘラを預かって、世界の果てで養育しました。ヘシオドスによれば、ヘラはゼウスが三番目に結婚した妻です。ゼウスとの間に、エイレイテュイア、アレス、へべをもうけました。ヘパイストスはヘラの子ですが、ゼウスとの間の子か、ヘラが一人でもうけた子かについては異伝があります。ローマ神話のユノ(ジュノー)に相当します。

図は、ルーブル美術館所蔵『カンパナのヘラ』です(Wikipediaより)。


■デメテル

デメテルは、豊穣の女神です。穀物の栽培を人間に教えたとされます。クロノスとレアの娘で、ゼウスの姉にあたります。ゼウスとの間に、冥府王ハデスの妃となるペルセポネをもうけました。さらに兄の海神ポセイドンからも無理強いされ、秘儀の女神デスポイアと名馬アレイオンを生みました。ローマ神話のケレス(セレス)に相当します。

図は、ピオ・クレメンティーノ美術館所蔵『デメテル』です(Wikipediaより)。


■アルテミス

アルテミスは、狩猟と純潔を司る女神です。ゼウスとレトの娘で、アポロンとは双子です。母レトがヘラの嫉妬を避けて放浪したとき、オルテュギア島でまずアルテミスが生まれ、さらにデロス島でアポロンが生まれました。弓矢を持ち、ニンフを従えてアルカディアの山野をかけ、鹿を射ますが、時には人にもその矢が向けられます。ローマ神話のディアナ(ダイアナ)に相当します。

図は、ルーブル美術館所蔵『ベルサイユのダイアナ』です(Wikipediaより)。


■アポロン

アポロンは、予言と牧羊と音楽(竪琴)と弓矢の神です。ゼウスとレトの息子で、アルテミスとは双子です。あらゆる知的文化的活動の守護神とされ、詩神ムサイを主宰するとともに、詩人オルペウスの父親ともされます。一方、「遠矢射るアポロン」としてアルテミスとともに疫病神の性格を持ち、転じて医術の神としても信仰されました。光明神の性格を持つことから後期にはヘリオスと混同され、太陽神とされました。ローマ神話のアポロに相当します。

図は、ローマ国立博物館アルテンプス宮所蔵『アポロ』です(Wikipediaより)。


■アテナ

アテナは、知恵の女神であり、工芸と教育を司ります。また、知的で防衛的な戦いの女神とされ、血気盛んで好戦的な軍神アレスと対比されます。ヘシオドスによると、ゼウスの最初の妻であったメティスが懐妊したとき、ウラノスは「もし生まれる子供が男の子なら、彼はゼウスの権力を奪うだろう」と予言しました。これを恐れたゼウスはメティスを飲み込みましたが、子のアテナはゼウスの頭の中から鎧で武装し既に成人した姿で飛び出しました。ローマ神話のミネルウァ(ミネルバ)に相当します。

図は、カピトリーニ美術館所蔵『ジュスティニアーニのアテナ』です(Wikipediaより)。


■ヘパイストス

ヘパイストスは、炎と鍛冶の神です。一般にはゼウスとヘラの息子とされますが、ヘラが一人で生んだと言う伝承もあります。キュクロプスらを従え、自分の工房で様々な武器や道具や財宝を作っています。アプロディテの夫となりました。古くは火山の神であったと考えられています。ローマ神話のウルカヌス(バルカン)に相当します。

図は、ルーブル美術館所蔵『クストゥのバルカン』です(Wikipediaより)。


■アレス

アレスは、戦さを司る神です。戦争における栄誉や計略を表すアテナに対して、戦場での狂乱と破壊の側面を表しています。ゼウスとヘラの子であり、ヘパイストスの妻であるアプロディテを恋人として、フォボス(敗走)とデイモス(恐慌)の兄弟、娘ハルモニアの父となりました。アマゾンをはじめとする多くの蛮族の父でもあります。ローマ神話のマルス(マース)に相当します。

図は、ローマ国立博物館アルテンプス宮所蔵『ルドヴィージのアレス』です(Wikipediaより)。


■アプロディテ

アプロディテは、 愛と美と性を司る女神です。また、戦いの女神としての側面も持っています。ホメロスによれば、ゼウスとディオネの娘だとされています。ヘパイストスの妻とされますが、アレスと情を交わしてエロスなどを生んだと言う伝承もあります。ローマ神話のウェヌス(ヴィーナス)に相当します。

図は、アテネ国立考古博物館所蔵『アプロディテ』です(Wikipediaより)。


■ヘルメス

ヘルメスは、旅人、泥棒、商業、羊飼いの守護神であり、神々の伝令役です。能弁、体育技能、眠り、夢の神とも言われます。ゼウスとマイアの子とされ、ゼウスの忠実な部下であり、アルゴス暗殺など多くの密命を果たしています。ローマ神話におけるメルクリウス(マーキュリー)に相当します。

図は、ローマ国立博物館アルテンプス宮所蔵『能弁者ヘルメス』です(Wikipediaより)。


■ヘスティア

ヘスティアは、炉の女神です。クロノスとレアの長女であり、ゼウスらの姉です。アテナやアルテミスと共にギリシャ神話の三大処女神のひとりとされます。 ポセイドンとアポロンに求婚されましたが、ゼウスにすがって永遠の処女を守る許しを得ました。そして、結婚の喜びと引き換えに、全ての人間の家でその中央に座すこと、犠牲の最良の部分を得ること、すべての神殿で他の神々と栄誉をわかつこと等の特権を得ました。ローマ神話のウェスタ(ベスタ)に相当します。

図は、ダンバートン・オークス・コレクション所蔵のタペストリー『恩恵に満ちたヘスティア』です(Wikipediaより)。


■オリュンポス山

神々の居住するオリュンポス山(標高2919m)はギリシャの最高峰です。さらに、山麓が海面近くから立ち上がっているため、山麓から頂上までの比高ではヨーロッパ全土でも屈指の高山です。

図は、登山路の起点リトコーロから望むオリュンポス山です(Wikipediaより)。


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