エヌマ・エリシュ


■エヌマ・エリシュ

エヌマ・エリシュは古代メソポタミアの創世神話です。アッシュールバニパルのニネヴェ図書館より発掘されました。「エヌマ・エリシュ」とは書き出しの二つの単語であり、直訳すると「そのとき上に」となります。

図は、女神ティアマトの殺害者で世界と人間の創造者とされるマルドゥクです(Wikipediaより)。


■系譜

神話は、原初の神として三人の名前をあげています。父アプスーは淡水、母ティアマトは塩水、息子のムンムは霧とされます。エアとその兄弟の神々も生み出され、彼等はティアマトの巨大な体の中に住んでいました。


■ティアマトと子供たち

若い神々は騒がしく、ティアマトとアプスーを不快にさせました。父アプスーは彼等を殺したいと望みましたが、母ティアマトは反対します。彼等を滅ぼそうというアプスーの企みに、長男で高官のムンムが加担します。ティアマトはこの企みを止めるため、神々の中で当時最強だったエアに知らせます。エアは魔法を使ってアプスーを眠らせ、殺してしまいます。そして、ムンムを追放します。

エアは最高の神となり、配偶者ダムキナとの間に息子マルドゥクをもうけます。マルドゥクは遊び道具として風を与えられ、砂嵐と竜巻を起こします。ティアマトの巨大な体に混乱が起こり、中に住んでいる神々は眠りを妨げられます。

図は、海蛇の姿で表されたティアマトです(Wikipediaより)。背中に乗っているのは子供の神々でしょうか。


■ティアマトとマルドゥクの闘い

エアとマルドゥクに反感を持った神々は、夫の死に対する復讐をとげるようティアマトを説得します。ティアマトの力は高まり、神々の何人かが味方につきます。ティアマトは戦闘に勝利するために十一頭の怪物を創り出し、息子キングーを新たな夫とし、彼に至上権を与えます。他の神々はこの脅威にどう立ち向かうか困惑しますが、ついに、ティアマトに対抗する闘士としてマルドゥクが選ばれます。マルドゥクの力は高まり、ティアマトを打ち倒して殺します。そして、ティアマトの体から世界を形成します。

ティアマトに味方した神々は、労働によって他の神々に奉仕するよう強制されます。マルドゥクはキングーを殺害することを決断し、その血から人間を創造します。この時、奴隷状態に置かれた神々は解放されます。高位の神々の住居として、バビロンが建設されます。神々はついに、王権をマルドゥクに与えます。

図は、ティアマトと闘うマルドゥクです(Wikipediaより)。ティアマトは獅子の前足、馬の体、鷲の後足、猛禽類の翼を持つキメラとして描かれています。


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