月の景観


■地球から見た月

月の自転周期は27.32日で、地球の周りを回る公転周期と完全に同期しています。つまり地表からは月の裏側は永久に観測できません。これはそれほど珍しい現象ではなく、火星の2衛星(フォボス、ダイモス)、木星のガリレオ衛星(イオ、エウロパ、ガニメデ、カリスト)、土星の最大の衛星タイタンなどにもあてはまる現象です。

図は、地上から撮影された月です(Wikipediaより)。暗く平坦で丸い地形は海と呼ばれます。下方左寄りでミカンのヘタのように見えるのはティコ・クレーターです。クレーターから放射状に延びる筋状の構造は光条と呼ばれ、隕石の衝突によって撒き散らされた噴出物です。


■月の大きさと距離

地球の直径は12,756km、月の直径は3,474kmです。月の直径は地球の約0.27倍 ないし3.7分の1になります。これは地球サイズの惑星をめぐる衛星としては異常ともいえる大きさです。

月は、太陽系の惑星やほとんどの衛星と同じく、天の北極から見て反時計周りの方向に公転しています。軌道半径は384,400kmで、地球の直径の約30倍にあたります。


■日食

日食は太陽の一部分もしくは全体が月によって覆い隠される現象です。地球上の本影が落ちた範囲内で中心食が見られます。そこから外れた地域では半影に入り、部分日食が見られます。月と太陽の見た目の大きさ(視直径)はほぼ等しく、約0.5度です。このため、太陽が完全に月に重なる皆既日食や、金環日食が起こります。

図は、1999年にフランスで撮影された日食です(Wikipediaより)。


■月食

月食は、地球が太陽と月の間に入り、地球の影が月にかかって月が欠けて見える現象です。日食と違い、月が水平線より上に見える場所であれば、地球上のどの場所からでも観察できます。

図は、2003年に撮影された日食です(Wikipediaより)。地球の影がかかった場所が赤く写っています。


■月の裏側

1959年にソビエトの月探査機「ルナ3号」によって月の裏側がはじめて撮影されました。月の裏側には海が少なく、高地と呼ばれる急峻な地形からなっています。

NASAは月探査機「クレメンタイン」が撮影した約50,000枚の画像を合成して、自転軸に直交する赤道面上の4方向から見た月面図を作成しました。そのミニチュアを示します。


■アニメーション

4枚のクレメンタイン合成画像(NASA)を使用して、自転する月の景観を模擬してみます。コマ数が少なくて眼がチカチカしますが、この月球儀は垂直方向を軸として、左から右へ90度ずつ回転しています。


■クレーターと海

月のクレーターの大部分は隕石の衝突によって生じたものです。多くは38億年以前に作られました。その頃にはまだ太陽系内に多数の微惑星が残っていたため、大きな衝突が何度も繰り返されました。こうしてできた巨大クレーターの底からマグマが噴出し、クレーターを埋めて平原に変えたのが海です。この時点で微惑星の落下がほとんど終了していたため、月の海ではクレーターがあまり無い平坦な地形が保たれることになりました。

図は、宇宙船「アポロ17号」が撮影した月面です(NASA)。中央上部の地平線近くに見えるのは直径107kmのコペルニクス・クレーター、手前に広がる平原は「雨の海」です。海にはその形成後にできた二次クレーターが散在しています。


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