コウモリ


■コウモリ

コウモリ(蝙蝠)は、脊椎動物亜門・哺乳綱・コウモリ目(翼手目)に属する動物です。約980種が報告されています。その種数は哺乳類全体の四分の一近くを占め、ネズミ目(齧歯目)に次いで大きなグループとなっています。

日本では、移入種を除く約百種の哺乳類のうち、約三分の一に当たる35種をコウモリ目が占めており、ネズミ目の24種を抑えて、最多の種数を擁しています。

コウモリは恐水病のウィルスを持っている可能性があるので、安易に捕らえる事は非常に危険です。


■系統的位置づけ

哺乳類の中でコウモリの仲間は、解剖学的な特徴から、従来はネズミ目(齧歯目)やサル目(霊長目)などと同じ大グループ(上目)に分類されていましたが、遺伝子研究から得られた知見によれば、ウマ目(奇蹄目)やネコ目(食肉目)と同じ大グループに属します。


■コウモリの翼

コウモリ目の一番の特徴は、翼をもち、飛行できることです。多くの鳥類と同様、はばたくことによって飛行しますが、鳥類の翼と異なり、コウモリの翼は飛膜と呼ばれる伸縮性のある膜でできています。

コウモリの前足は、親指が普通の指の形で鉤爪あることをのぞけば、すべて細長く伸びています。飛膜はその人差し指以降の指の間から、後ろ足の足首までを結んでいます。腕と指を伸ばせば翼となって広がり、腕と指を曲げればこれを折りたたむことができます。さらに後ろ足と尾の間にも飛膜を持つものも多くいます。

また、鳥と異なり、後ろ足は弱く、立つことができません。休息時は後ろ足でぶら下がります。前足の親指は爪があって、排泄時など、この指でぶら下がることもできます。また、場合によってはこの指と後ろ足で這い回ることができます。


■コウモリ目(翼手目)の分類

コウモリ目は、オオコウモリ亜目(大翼手亜目)とコウモリ亜目(小翼手亜目)の二つの亜目に分類されます。両者は、翼をもつという共通点を除けばあまりにも多くの違いがあるため、別々の祖先から進化し、独立に飛行能力を獲得したのではないかという説もありました。しかし、最近のミトコンドリアDNA配列の解析により、両者は系統的にも近縁であることが明らかになり、どちらも飛行能力を獲得した共通の祖先から進化したものと考えられています。


■オオコウモリ亜目(大翼手亜目)

オオコウモリ亜目は、その名のとおり大型のコウモリの仲間です。オオコウモリ科の一科だけが属します。中には翼を広げた幅が二メートルに達する種もあります。よく発達した視覚によって、植物性の食物を探します。


■コウモリ亜目(小翼手亜目)

コウモリ亜目は、小型のコウモリの仲間です。17科ないし18科が属し、多くの種に分かれています。多くは食虫性ですが、植物食、肉食、血液食など、さまざまな食性の種がいます。オオコウモリ亜目の種が主に視覚に頼っているのに対し、この亜目の視覚はあまり発達せず、その代わりに反響定位(エコーロケーション)の能力を獲得しています。超音波を発し、その反響を検知することで、光のないところでも飛行中に障害物を避けたり、獲物である昆虫等を見つけたりすることができます。


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