金沢八景


■金沢八景

場所は現在の横浜市金沢区。明から亡命した心越禅師が元禄七年(1694年)に山の上にある能見堂(現在の能見台)から見た景色を故郷の瀟湘八景になぞらえて七言絶句の漢詩に詠み、「金沢八景」としたことが由来とされます。

同じ頃、堂上派歌人の京極兵庫高門が金沢八景の和歌を詠みます。後に歌川広重が高門の和歌を付して描いた浮世絵により、往時を偲ぶことができます。


■航空写真(国土地理院)

現在の地名をもとに、それらしい場所をプロットしてみます。瀬戸・洲崎・平潟・乙艫・野島の五ヵ所は平潟湾の北東側に並んでいます。


■昭和二十四年(1949年)に米軍が撮影した航空写真(国土地理院)

平潟湾の南西側に干潟が広がっていたことがわかります。


■洲崎晴嵐(すさきのせいらん)

賑へる 洲崎の里の 朝けぶり
晴るる嵐に たてる市人


■瀬戸秋月(せとのしゅうげつ)

よるなみの 瀬戸の秋月 小夜ふけて
千里のおきに すめる月かげ


■小泉夜雨(こずみのやう)

かぢまくら とまもる雨も 袖かけて
涙ふる江の むかしをぞ思ふ


■乙艫帰帆(おつとものきほん)

沖津舟 ほのかに見しも とる梶の
乙艫の浦に かへる夕なみ


■称名晩鐘(しょうみょうのばんしょう)

はるけしな 山の名におふ かね沢の
霧よりもるる 入あひの声


■平潟落雁(ひらかたのらくがん)

跡とむる 真砂に文字の 数そへて
塩の干潟に 落つるかりがね


■野島夕照(のじまのせきしょう)

夕日さす 野島の浦に ほす網の
めならぶ里の あまの家々


■内川暮雪(うちかわのぼせつ)

木陰なく 松にむもれて 暮るるとも
いざしら雪の みなと江のそら


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