イスカリオテのユダ


■十二使徒の一人(ヨハネによる福音書 6章 70~71節、新共同訳)

イエスは言われた、「あなたがた十二人は、わたしが選んだのではないか。ところが、その中の一人は悪魔だ」。イスカリオテのシモンの子ユダのことを言われたのである。このユダは、十二人の一人でありながら、イエスを裏切ろうとしていた。

図は、ダ・ヴィンチ作『ユダ』です。


■ナルドの香油(ヨハネによる福音書 12章 1~6節、新共同訳)

過越祭の六日前に、イエスはベタニアに行かれた。そこには、イエスが死者の中からよみがえらせたラザロがいた。イエスのためにそこで夕食が用意され、マルタは給仕をしていた。ラザロは、イエスと共に食事の席に着いた人々の中にいた。

そのとき、マリアが純粋で非常に高価なナルドの香油を一リトラ持って来て、イエスの足に塗り、自分の髪でその足をぬぐった。家は香油の香りでいっぱいになった。

弟子の一人で、後にイエスを裏切るイスカリオテのユダが言った、「なぜ、この香油を三百デナリオンで売って、貧しい人々に施さなかったのか」。彼がこう言ったのは、貧しい人々のことを心にかけていたからではない。彼は盗人であって、金入れを預かっていながら、その中身をごまかしていたからである。

図は、イコン『イエスのベタニア訪問』です。


■三十枚の銀貨(マタイによる福音書 26章 14~16節、新共同訳)

十二人の一人で、イスカリオテのユダという者が、祭司長たちのところへ行き、「あの男をあなたたちに引き渡せば、幾らくれますか」と言った。そこで、彼らは銀貨三十枚を支払うことにした。そのときから、ユダはイエスを引き渡そうと、良い機会をねらっていた。

図は、ジョット作『内通の報酬を受け取るユダ』です。


■最後の晩餐(ヨハネによる福音書 13章 21~30節、新共同訳)

イエスはこう話し終えると、心を騒がせ、断言された、「はっきり言っておく。あなたがたのうちの一人がわたしを裏切ろうとしている」。 弟子たちは、だれについて言っておられるのか察しかねて、顔を見合わせた。

イエスのすぐ隣には、弟子たちの一人で、イエスの愛しておられた者が食事の席に着いていた。シモン・ペトロはこの弟子に、だれについて言っておられるのかと尋ねるように合図した。

その弟子が、イエスの胸もとに寄りかかったまま、「主よ、それはだれのことですか」と言うと、イエスは、「わたしがパン切れを浸して与えるのがその人だ」と答えられた。それから、パン切れを浸して取り、イスカリオテのシモンの子ユダにお与えになった。

ユダがパン切れを受け取ると、サタンが彼の中に入った。そこでイエスは、「しようとしていることを、今すぐ、しなさい」と彼に言われた。

座に着いていた者はだれも、なぜユダにこう言われたのか分からなかった。ある者は、ユダが金入れを預かっていたので、「祭りに必要な物を買いなさい」とか、貧しい人に何か施すようにと、イエスが言われたのだと思っていた。ユダはパン切れを受け取ると、すぐ出て行った。夜であった。

図は、ウシャコフ作『最後の晩餐』です。


■ユダの手引き(マルコによる福音書 14章 43~46節、新共同訳)

さて、イエスがまだ話しておられると、十二人の一人であるユダが進み寄って来た。祭司長、律法学者、長老たちの遣わした群衆も、剣や棒を持って一緒に来た。イエスを裏切ろうとしていたユダは、「わたしが接吻するのが、その人だ。捕まえて、逃がさないように連れて行け」と、前もって合図を決めていた。

図は、マンテーニャ作『兵士たちを案内するユダ』です。


■ユダの接吻(マルコによる福音書 14章 45~46節 、新共同訳)

ユダはやって来るとすぐに、イエスに近寄り、「先生」と言って接吻した。人々は、イエスに手をかけて捕らえた。

図は、ジョット作『キリストの捕縛』です。


■ユダの後悔(マタイによる福音書 27章 3~8節、新共同訳)

イエスを裏切ったユダは、イエスに有罪の判決が下ったのを知って後悔し、銀貨三十枚を祭司長たちや長老たちに返そうとして、「わたしは罪のない人の血を売り渡し、罪を犯しました」と言った。しかし彼らは、「我々の知ったことではない。お前の問題だ」と言った。そこで、ユダは銀貨を神殿に投げ込んで立ち去り、首をつって死んだ。

祭司長たちは銀貨を拾い上げて、「これは血の代金だから、神殿の収入にするわけにはいかない」と言い、相談のうえ、その金で「陶器職人の畑」を買い、外国人の墓地にすることにした。このため、この畑は今日まで「血の畑」と言われている。

図は、『銀貨三十枚を投げ捨てるユダ』です。


■ユダの後継者(使徒言行録 1章 23~26節、新共同訳)

そこで人々は、バルサバと呼ばれ、ユストともいうヨセフと、マティアの二人を立てて、次のように祈った。

「すべての人の心をご存じである主よ、この二人のうちのどちらをお選びになったかを、お示しください。ユダが自分の行くべき所に行くために離れてしまった、使徒としてのこの任務を継がせるためです」。

二人のことでくじを引くと、マティアに当たったので、この人が十一人の使徒の仲間に加えられることになった。

図は、オータンのサン・ラザール大聖堂『首をつるユダ』です。


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