神奈川県の地質


■神奈川県の地質

産業技術総合研究所・地質調査総合センター(GSJ)の地質図に、神奈川県の代表的な地層を付記します。


■生命の星・地球博物館『神奈川県の地質』

本県の地質は、地形にも現れているように、西部地域と東部地域とでは地層のできた時代、地質構造に大きな違いがある。

◆西部地域

西部地域についてみると、約7,000万~3,000万年前(中生代末から新生代初め)にたい積したと考えられている小仏層群や相模湖層群が、陣馬山、相模湖、津久井湖にかけて露出している。両層群を構成する岩石は硬砂岩、粘板岩、千枚岩などからなり、県下でみられる最古の岩石である。

丹沢山地は、約2,000万~600万年前(新生代新第三紀の中頃から終り頃)にたい積した主に火山さいせつ物-緑色ぎょう灰岩-によってできた丹沢層群からなっている。その丹沢層群の下部に花こう岩質マグマが貫入して、丹沢は東西の方向に伸びたドームのように隆起した。隆起した丹沢は削剥され、現在その中心部の石英閃緑岩やトーナル岩が地表にあらわれ、白い岩肌を呈している。この花こう岩質マグマに接した丹沢層群の一部は、変成作用を受けて、石英閃緑岩やトーナル岩の北および東側にホルンフェルスが、南側に結晶片岩が生じている。

丹沢山地の周囲には、約600万~100万年前(新第三紀の終わりから第四紀はじめ)にたい積した地層が分布している。それは、桂川流域の西桂層群(主に砂岩、れき岩からなる)、中津山地の愛川層群(主に火山さいせつ岩、れき岩、砂岩からなる)、足柄山地の足柄層群(主にれき岩、砂岩、泥岩からなる)などである。

大磯丘陵は、ほとんど約50万~10万年前(新生代第四紀中頃)の地層(主に砂、泥からなる)と関東ローム層からできているが、南東部には、約1,500万年前(新第三紀中頃)にたい積した高麗山層(砂岩、泥岩、玄武岩溶岩)、約500万年前(新第三紀末)にたい積した大磯層(ぎょう灰質砂岩、泥岩)と鷹取山層(主にれき岩からなる)とが分布している。

湯河原火山、箱根火山は、約70万年前(第四紀中頃)以後に活動した火山で、基盤の湯ヶ島層群、早川ぎょう灰角れき岩、須雲川安山岩類、天照山玄武岩類の上に山体をつくったが、湯河原火山の山頂部は侵食されて、元の姿をとどめていない。

◆東部地域

東部地域では、三浦半島の中央に約1,500万年前(新第三紀の中頃)にたい積した葉山層群(主に泥岩と砂岩からなる)が、北西-南東の方向に狭い帯状に分布している。葉山層群の北側には、約500万~100万年前(新第三紀末から第四紀)にたい積した地層である三浦層群から上総層群が北へ重なってゆき、横浜から多摩丘陵まで分布している。葉山層群の南側にも、三浦層群が分布している。

多摩丘陵の一部、下末吉台地、三浦半島の宮田、大津付近の台地には、約30万年前以後(第四紀中頃)にたい積した地層が分布し、その上を厚く関東ローム層が覆っている。

◆中央地域

相模川に沿った中央地域のうち、相模原台地、愛甲台地は、河岸段丘で関東ローム層に覆われている。相模低地は相模川に沿って厚木から南に広がった沖積低地で、酒匂川沿いに発達する足柄平野とともに、沖積層からなっている。沖積層はこのほかに、鶴見川、境川その他県下の河川の流域や多摩川低地を形成している。また湘南の海岸に沿って、砂丘たい積物が幾すじかみられる。


■丹沢山地(一):丹沢山地を石垣山から遠望します。


■丹沢山地(二):西丹沢の中川川の河原です。


■丹沢山地(三):中川川の河原のトーナル岩です。


■箱根火山(一):箱根山を逗子の大崎から遠望します。


■箱根火山(二):真鶴半島先端の三ツ石です。


■箱根火山(三):真鶴駅北西側の本小松石の採石場です。


■箱根火山(四):真鶴の本小松石(複輝石安山岩)です。


■葉山層群(一):江ノ島を七里ヶ浜付近から遠望します。


■葉山層群(二):江ノ島の葉山層群と関東ローム層です。


■三浦層群(一):城ヶ島南西部を遠望します。


■三浦層群(二):城ヶ島南西部の堆積層中の火炎構造です。


■三浦層群(三):城ヶ島東端の安房崎です。


■三浦層群(四):城ヶ島東端のシルト層とスコリア層の互層です。


このページは、グレゴリウス写真館「神奈川県の地質」シリーズのプレゼンテーションとして作成しました。撮影地を系統付けるため、地質調査総合センターの地質図と、生命の星・地球博物館の解説を引用させていただきました。

◇LINK:神奈川県の地質【グレゴリウス写真館の目次】


◇HOME:グレゴリウス講座