バオバブ


バオバブの原生種

■バオバブの分布と種類

バオバブとは、アオイ目アオイ科(従来の体系ではアオイ目パンヤ科)バオバブ属の植物の総称です。原生種が、アフリカに一種、マダガスカルに六種、オーストラリアに一種存在します。

「バオバブ」という名前は、十六世紀に北アフリカを旅したイタリア人植物学者が「バ・オバブ」と著書に記したのが始まりです。もとはアラビア語の「ブー・フブーブ」(種がたくさんあるもの)から来ているという説があります。

学名の「アダンソニア」は、アフリカ・バオバブ(アダンソニア・ディギタータ)を報告したフランス人自然学者ミシェル・アダンソン(1806年没)の名に由来します。


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■アフリカ・バオバブ

アフリカ・バオバブ(学名:アダンソニア・ディギタータ)は、アフリカ大陸のサバンナ地帯に広く分布します。

幹は徳利のような形をしており、幹の上部に葉をつけます。種名の「ディギタータ」は手の指を意味し、標準的に五枚の小葉が房になっている様子を表しています。

高さは約20メートル、直径は約10メートルに達します。南アフリカのリンポポには、高さ47メートル、直径15メートルの個体が存在します。年輪が無いため樹齢を知ることは困難ですが、数千年に達すると言われます。

果実と葉は食用となります。樹皮は薬用、繊維、家畜の飼料などに利用されます。


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■アフリカ・バオバブの花

アフリカ・バオバブは、大きくて重量感のある、白色の花をつけます。花からは、多数の雄蕊(おしべ)が垂れ下がります。腐肉のような臭いを持ち、オオコウモリ(フルーツコウモリ)の一種によって受粉が媒介されます。


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■アフリカ・バオバブの未熟な果実

アフリカ・バオバブの果実は、ヘチマのように垂れ下がります。果実は堅く、長さが15~25センチメートルになります。色は、成熟するにつれて、緑色から黄色を経て灰褐色に変化します。


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■アフリカ・バオバブの成熟した果実

アフリカ・バオバブの果実は、果肉で満たされています。成熟した果実では、果肉は乾燥し、固まり、崩れて、乾いた粉末状のパンの塊のように見えます。

乾燥した果肉は、ミルクまたは水に溶かして、飲み物として利用できます。カルシウムをホウレンソウより50パーセント多く含み、抗酸化食品であり、オレンジの三倍のビタミンCを持ちます。そのため、「スーパーフルーツ」とも呼ばれます。

さらに、種子からは食用油が採集できます。また、葉は、野菜として食べられます。


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■乾季のアフリカ・バオバブ

バオバブは、徳利状の幹に水分を貯えています。大木ではその量は100トン以上にもなります。乾季になると葉を落として休眠し、幹に貯えた水分で生き延びます。


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■グランディディエ・バオバブ

グランディディエ・バオバブ(学名:アダンソニア・グランディディエリ)は、六種類のマダガスカル固有種の中で、最も大きく、最も有名なバオバブです。

種名の「グランディディエリ」は、フランス人植物学者アルフレッド・グランディディエ(1921年没)の名に由来します。


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■フニー・バオバブ

フニー・バオバブ(学名:アダンソニア・ルブロスティパ、アダンソニア・フォニー)は、マダガスカルの固有種です。


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■スアレス・バオバブ

スアレス・バオバブ(学名:アダンソニア・スアレゼンシス)は、マダガスカルの固有種です。


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■オーストラリア・バオバブ

オーストラリア・バオバブ(学名:アダンソニア・グレゴリイ、アダンソニア・ギボーサ)は、オーストラリアの固有種です。現地では「ボアブ」と呼ばれます。

種名の「グレゴリイ」は、オーストラリア人探検家オーガスタス・グレゴリー(1905年没)の名に由来します。

幹は徳利のような形をしており、高さは通常9~12メートル、最大15メートル程度になります。直径は5メートル以上という記録があります。

オーストラリアの先住民族アボリジニは、乾季にボアブの幹から水を得ました。また、果実の中の白い粉を食糧、葉を薬として利用しました。


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